鉄鋼や合金、セラミックス、非鉄金属、樹脂、ゴムやプラスチックなどの加工材料の性質と特徴
砥石で加工される材料や素材は多岐にわたります。鉄鋼材料から、ニッケル合金、アルミ合金、チタン合金、銅合金、マグネシウム合金、FRP(強化プラスチック)、石材、ガラス、セラミックス、磁性材料、ゴム、プラスチック、ゴム、樹脂、超硬、フェライト、焼結体各種、半導体、サーメット、PCD、宝石など枚挙に暇がありません。このコーナーでは、こうした材料の機械的特性や特徴、成分などを見ていきます。なお、JIS規格などで材料の機械的特性についての規定がある場合、寸法に留意する必要があります。材料によっては寸法が変われば、機械的特性も変わります。
鉄鋼材料
鉄に炭素をはじめとする添加元素を加えると鋼になります。鉄や鋼は元々の成分と、その後の熱処理(焼入れや焼戻し等)によって様々な性質を持つことができる材料です。鍛造品、鍛鋼品、鋳鋼品等製法によっても機械的性質の値は違います。代表的な鋼である炭素鋼や鉄系の材料を紹介していきます。様々な工業・産業の礎となる材料の一つです。
- 機械構造用炭素鋼(SxxC材)の特徴
- 一般構造用圧延鋼材(SS材)の特徴
- 溶接構造用圧延鋼材(SM材)の特徴
- ボイラ及び圧力容器用炭素鋼及びモリブデン鋼鋼板(SB材、SB-M材)
- 機械構造用合金鋼
- クロム鋼鋼材(SCr材)
- マンガン鋼鋼材(SMn材)
- マンガンクロム鋼鋼材(SMnC材)
- クロムモリブデン鋼鋼材(SCM材)
- ニッケルクロム鋼鋼材(SNC材)
- ニッケルクロムモリブデン鋼鋼材(SNCM材)
- アルミニウムクロムモリブデン鋼(SACM材)
- 炭素工具鋼鋼材(SK材)
- 高速度工具鋼鋼材(SKH材)
- 合金工具鋼鋼材(SKS材, SKD材, SKT材)
- ステンレス鋼(SUS材)
- 高炭素クロム軸受鋼鋼材(SUJ材)
- 硫黄および硫黄複合快削鋼鋼材(SUM材)
- ばね鋼鋼材(SUP材)
- 炭素鋼鋳鋼品(SC材)
- 溶接構造用鋳鋼品(SCW材)
- 構造用合金鋼鋳鋼品(SCC, SCMn, SCMnCr, SCCrM等)
- ステンレス鋼鋳鋼品(SCS材)
- 耐熱鋼鋳鋼品(SCH材)
- 高マンガン鋼鋳鋼品(SCMnH材)
- 炭素鋼鍛鋼品(SF材)
- クロムモリブデン鋼鍛鋼品(SFCM材)
- ニッケルクロムモリブデン鋼鍛鋼品(SFNCM材)
- ねずみ鋳鉄品(FC材)
- 球状黒鉛鋳鉄品(FCD材)
アルミニウムとアルミニウム合金
非鉄金属に分類されるアルミには、展伸材と鋳物材の違いがあり、それぞれについて添加元素を変えることで強度や耐食性などの性質を変化させていくことができる材料です。アルミニウム合金は、展伸材ならば4けたの合金番号で品種を区別しています。アルミ合金は添加されている元素が異なると、強度だけでなく、加工のしやすさといった機械的性質も大きく変化します。
ニッケル合金の特性、用途、種類
ニッケル合金の多くは、各社の持つ固有の登録商標名で呼ばれることが多い材料です。高い耐食性を特徴とするものや高温下での耐食性、強度のほか、透磁性などあるパラメータの向上に特化したものが多いといえます。代表的な合金としては、モネル、ハステロイ、ニクロム、インコネル、インバー、パーマロイ、コンスタンタン、コバール、アルメル、クロメル等があります。
マグネシウム合金と純マグネシウム
マグネシウム合金はその「軽さ」で知られる素材で、切削抵抗が小さいことも特徴的です。記号での表記にはASTMの記号がよく使われます。
チタン合金と純チタン
チタンには、純チタンと、耐食チタン、チタン合金の3類型あり、このうち、チタン合金にはα合金、α−β合金、β合金の3種類あります。またぞれぞれに展伸材と鍛造材、鋳物材があり、材料記号はすべてアルファベットのTからはじまります。
銅と銅合金
伸銅品と鋳物の別がありますが、Cuが99%以上の純銅のほかに、黄銅、青銅、白銅、ベリリウム銅など元素を添加した合金があります。
プラスチックの種類と用途、特性
プラスチックには多様な種類のものが実用化されていますが、大きく分けると熱可塑性のものと、熱硬化性のものがあります。軽いだけでなく、強度の高いものや比較的耐熱性に優れた素材も開発されてきています。これらの用途や物性、特性について見ていきます。
ゴムの種類と特性、物性について
ゴムはプラスチックとは違い、形状がもとに戻る点を特徴とし、産業上多くのシーンで不可欠なものとして、使われています。その多くは他の素材では置き換えることが難しいもので、こうした点でも数ある素材の中でも特異な材料のひとつと言えます。ゴムには天然ゴムと合成ゴムがあり、技術の発展とともに様々な種類のものが開発されてきています。ここではこれらゴムの種類や特徴について見ていきます。
セメントの種類、成分、用途について
セメントは粉末状の材料で、ほとんどがコンクリートを製造する際の原料として使われますが、これにもいくつかの種類があります。その種類や成分、特徴、物性などについて見ていきます。
石材の種類、成分、用途について
石材は墓石や建材、インテリア、エクステリア、彫像、記念碑などに使われますが、市場で主に出回っているものは「御影石(花崗岩)」と「大理石」に分類することができます。
建築石材の種類
石材のうち、特に建築や建造物、構造物用途の「建材」として使われる建築石材の種類とその特徴についてまとめています。
コンクリートの種類と性質について
コンクリートの種類は、分類によって複数の分け方があり、同じコンクリートであってもいくつもの分類に当てはまることがあります。ここでは代表的なコンクリートの特徴について述べていきます。
木材の種類と特性、強度について
木材の主成分はセルロースやリグニンといった繊維質のもので、網目状、鎖状に細胞が組み合わさることで強靭な構造を作り出しています。工業材料と異なり、広葉樹や針葉樹などの樹種だけでなく、木の生育環境や伐採時期、含水率などが強度などの物性、変形などに影響する材料です。
金属材料(単体)元素別の性質、物性
多くの金属は、合金として実用化されていますが、特性上単体で用いたほうがよいケースもあります。各元素別に特性や特徴、物性(融点、沸点、比熱、比重、線膨張係数、電気抵抗、モース硬度、弾性係数、圧縮率、ポアソン比等)を見ていきます。
- Ag(銀)
- Al(アルミニウム)
- Au(金)
- Ba(バリウム)
- Be(ベリリウム)
- Bi(ビスマス)
- C(炭素)
- Ca(カルシウム)
- Cd(カドミウム)
- Co(コバルト)
- Cr(クロム)
- Cs(セシウム)
- Cu(銅)
- Fe(鉄)
- Ga(ガリウム)
- Ge(ゲルマニウム)
- Hg(水銀)
- In(インジウム)
- Ir(イリジウム)
- K(カリウム)
- Li(リチウム)
- Mg(マグネシウム)
- Mn(マンガン)
- Mo(モリブデン)
- Na(ナトリウム)
- Ni(ニッケル)
- Os(オスミウム)
- Pb(鉛)
- Pd(パラジウム)
- Pt(白金)
- Rb(ルビジウム)
- Rh(ロジウム)
- Ru(ルテニウム)
- Sb(アンチモン)
- Se(セレン)
- Si(シリコン)
- Sn(スズ)
- Ta(タンタル)
- Te(テルル)
- Th(トリウム)
- Ti(チタン)
- Tl(タリウム)
- U(ウラン)
- V(バナジウム)
- W(タングステン)
- Zn(亜鉛)
- Zr(ジルコニウム)