建築石材の種類について

2011年10月17日更新

天然の石材の種類には、一般的には御影石と大理石という区分けがなされていますが、これは加工の便宜上括った非常の大ざっぱなくくりで、実際には岩石の種類はこういった分類だけではありません。

建築石材用と墓石用の石材は両者とも風化や耐力、耐侯性、強度、硬度が求められることは共通していますが、建築石材についてはさらに構造物として用いられるため、それに耐えうるものかどうかがポイントとなります。

天然の石材は構造材料の代表格の一つでもあるコンクリートに比べて、密度が高く、平たく言えば身が詰まっているため、圧縮に対する力はさらに強いものがあります。ただし、反面、鉄筋などを内部に入れたり、型に流し込んだりすることができないため、建材として使われる部分が限られてきますが、国によってはコンクリート以上に一般的な材料です。

建築石材は丁場と呼ばれる採石場から発破やワイヤーなどを使って大きなブロック状で切りだされた後、ブレードなどで切断されて板材になります。さらにドラムホイールや厚み決めと呼ばれる石材用ダイヤモンド工具を使い、厚みを調整したり、面をとったり、端面に丸みを帯びた加工を施したりします。また表面を研磨によって鏡面状態にまで磨き込み、非常に美しい外観を持つ建材に仕上げることができます。現在はほとんどが自動機で行われており、板材をラインに流すと出てきたときに研磨や研削が終わっているというパターンです。

日本では石材の建築は大型のものはよく見られますが、元来木造の文化ゆえ、海外ほどには天然石材を建築石材として使うことはありません。また石材の模様が産地に大きく左右されるものであるため、色は模様の好みの関係で海外産の建築石材も多く輸入されています。

建築石材に求められる指標としては、比重や吸水率、耐圧強度のほか、凍害に強いか、耐侯性はどうか、耐酸性はどうか等の指標が重要となる場合もあります。

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