C53C(機械構造用炭素鋼)の機械的性質や成分の一覧

2010年8月14日更新

炭素量が0.53%ある高炭素鋼です。硬鋼のなかでも最硬鋼に分類される非常に硬い炭素鋼です。炭素含有量としては0.50〜0.56と幅があります。硬い鋼材は他のセラミックス系材料ほどではないですが、脆いという側面も少なからずある点に留意しておく必要があります。

C53Cの化学成分(代表値)
材料記号 C Si Mn P S
S53C 0.50〜0.56 0.15〜0.35 0.60〜0.90 0.030以下 0.035以下
S53Cの熱処理温度(焼ならし、焼なまし、焼入れ、焼戻し)
種類 変態温度
(℃)
熱処理温度
(℃)
Ac Ar 焼ならし 焼なまし 焼入れ 焼戻し
S53C 720〜765 740〜680 800〜850空冷 約790炉冷 800から850水冷 550〜650急冷
S53Cの機械的性質(降伏点、引張強さ、伸び、絞り、硬度)
種類 機械的性質
熱処理 降伏点
N/mm2
引張強さ
N/mm2
伸び
%
絞り
%
衝撃値
(シャルピー)
J/cm2
硬度
HBW
S53C 焼きならし 390以上 650以上 15以上 - - 183〜255
焼きなまし - - - - - 149〜192
焼入れ・焼戻し 590以上 780以上 14以上 35以上 59以上 229〜285

構造用炭素鋼の一覧(材料記号)

 

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