S15CK(機械構造用炭素鋼)の機械的性質や成分の一覧
炭素鋼のうち、浸炭はだ焼き専用鋼で、炭素含有量の代表値が0.15%のものです。生材や前述の処理以外はあまりされることがありません。浸炭は金属材料の表面のみを硬化させるという特殊な処理で、内部を柔軟なままにしておくことで、表面の耐摩耗性を高めつつ、靭性のある、いわゆる粘りのある金属材料を実現することが出来ます。「硬度」と「強度」にはある程度相関がありますが、両者は完全に相関しているわけではない点に留意する必要があります。
材料記号 | C | Si | Mn | P | S |
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S15CK | 0.13〜0.18 | 0.15〜0.35 | 0.30〜0.60 | 0.025以下 | 0.025以下 |
種類 | 変態温度 (℃) |
熱処理温度 (℃) |
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Ac | Ar | 焼ならし | 焼なまし | 焼入れ | 焼戻し | |
S15CK | 720〜880 | 845〜770 | 880〜930空冷 | 約880炉冷 | 1次870から920油(水)冷 2次750から800水冷 |
150〜200空冷 |
種類 | 機械的性質 | ||||||
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熱処理 | 降伏点 N/mm2 |
引張強さ N/mm2 |
伸び % |
絞り % |
衝撃値 (シャルピー) J/cm2 |
硬度 HBW |
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S15CK | 焼きなまし | - | - | - | - | - | 111〜149 |
焼入れ・焼戻し | 345以上 | 490以上 | 20以上 | 50以上 | 118以上 | 143〜235 |