S12C(機械構造用炭素鋼)の機械的性質や成分の一覧

2010年8月14日更新

鉄鋼材料に含有する炭素の量は鋼材の「硬度」を決めます。機械構造用炭素鋼のうち、含有比率が12(代表値)のものをS12Cとしています。強度があまり問題とならない局面で使われます。通常は焼き入れをして使い、ドレスなどの用途では生材のまま使われます。他の炭素鋼に比べて硬度が低い反面、靭性や粘りなどがあります。強度を示す指標は引張強さ、降伏点ですが、硬度の高さとは必ずしも比例しない場合もあります。

S12Cの化学成分(代表値)
材料記号 C Si Mn P S
S12C 0.10〜0.15 0.15〜0.35 0.30〜0.60 0.030以下 0.035以下
S12Cの熱処理温度(焼ならし、焼なまし、焼入れ、焼戻し)
種類 変態温度
(℃)
熱処理温度
(℃)
Ac Ar 焼ならし 焼なまし 焼入れ 焼戻し
S12C 720〜880 845〜770 880〜930空冷 約880炉冷 - -
S12Cの機械的性質(降伏点、引張強さ、伸び、絞り、硬度)
種類 機械的性質
熱処理 降伏点
N/mm2
引張強さ
N/mm2
伸び
%
絞り
%
衝撃値
(シャルピー)
J/cm2
硬度
HBW
S12C 焼ならし 235以上 370以上 30以上 - - 111〜167
焼なまし - - - - - 111〜149

構造用炭素鋼の一覧(材料記号)

 

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