砥石の種類について

2010年9月21日更新

砥石の種類には実にさまざまなものがあります。砥石メーカーのなかでもすべての砥石を製造しているところはほとんどありません。同じ砥石でも使っているボンド、砥粒、形状の組み合わせだけでも相当な種類になります。大きな分類としては、天然砥石と工業用砥石(人造砥石)という分類があり、ここでは工業用砥石の種類について述べます。また形状から分類すれば、液体状のもの(遊離砥粒)と固体状のもの(固定砥粒)という視点もあり、さらに固定砥粒のなかでもサンドペーパーのような研磨布紙にも種類があり、研磨ベルト、研削砥石のような回転させて研磨するもの、包丁を研ぐための直方体形状(ブロック状)の砥石、バフ研磨に使うフラップホイール(布状のものを円盤状につけた形状)などの分類もあります。

砥石の種類はそれこそ星の数ほどありますが、砥石を形作っている「原理」は実はどの砥石にも共通している部分があります。

砥石の三要素、と呼ばれる砥石を構成する3つの基本要素では「砥粒」「ボンド材(結合剤、結合材)」「気孔」で砥石は構成されているとされます。弊社で製造するダイヤモンドホイールの中には気孔があるものとないものもあります。

ほとんどの砥石には、「砥粒」と「ボンド」の2つは構成要素として存在しているといえます(遊離砥粒のような例外もありますが)。

多様なボンドと砥粒の組み合わせ

ボンドの種類としては、メタル(金属質)、レジン(樹脂)、ビトリファイド(セラミックス質)、電着(金属メッキ)、電鋳、ブレージング、ゴム、PVA(ポリビニールアルコール、弾性砥石)など多様なものがあります。各社とも、得意分野・強い業界というものがありますので、そこに特化した仕様も数多く見られます。

ボンドは同じカテゴリーに分類されるものであっても、メーカーによって配合や製法が違いますので、性能にも差が出てきますし、最適な研削条件も微妙に異なることがあります。

砥粒に関しては、一般砥粒と超砥粒という区分で見た場合、超砥粒には「ダイヤモンド」と「CBN」の2種類、一般砥粒のほうにより多くの種類があります。ただダイヤモンドやCBNにも様々なグレードがありますので、それらも入れると砥石の構成要素の組み合わせは膨大なものになります。

液体研磨剤として使われるスラリーは、研磨に使う点は共通していますが、いわゆる形のある砥石とは区別されています。遊離砥粒などとも言われるとおり、このタイプの研磨剤は砥粒と液体(水だけの場合も)から構成されています。

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