砥石の性能

2009年7月1日更新

砥石の性能は、いわゆるダイヤモンド砥石、CBN砥石に関しては次の6要素の影響が大きいといわれています。これらの組み合わせで砥石の性能は大きく変わり、最良の性能を発揮するワークや加工方法も変わります。

  • 砥粒
  • ボンド
  • 結合度
  • 粒度
  • 集中度
  • 台金(コア)

砥粒

砥石の中に入っている切れ刃で、加工物を削り取る作用を持ちます。ダイヤモンドホイール、CBNホイールでは超砥粒といわれるダイヤモンドやCBNが使われます。

そのほか、一般砥石に分類されるものには、A砥粒と呼ばれるブラウンアルミナ系、WAと呼ばれる白色アルミナ(ホワイトアランダム)系、ピンクアルミナ系のPA、炭化ケイ素であるC砥粒、同じく緑色炭化ケイ素(グリーンカーボナイト)と呼ばれるGC砥粒などがあります。砥粒よりも加工物のほうが硬度が高くとも(程度にもよりますが)、研削や研磨は可能です。

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ボンド

砥石の中にあって、砥粒をつかんでいる結合材です。通常、ボンドと砥粒は化学反応などで密着しているわけではなく、砥粒を機械的なグリップのみで固定しています。ボンドは、大別すると4種類がよく知られています。

>ボンド(結合剤)の詳細について読む

メタル(表示記号:M)

金属をベースにしたボンドです。

>メタルボンドの特徴について詳しく読む

レジン(表示記号:B)

樹脂(レジン)をベースにしたボンドです。

>レジンボンドの特徴について詳しく読む

ビトリファイド(ビト)(表示記号:V)

セラミックスをベースにしたボンドです。

>ビトリファイドボンドの特徴について詳しく読む

電着(表示記号:P)

メッキによりダイヤモンドやCBNを工具表面に固着させた研磨工具です。

>電着の特徴について詳しく読む

結合度

「結合度」は、ボンドが砥粒を保持する強さを表しています。この結合度は、言ってみればボンドが砥粒をつかむ力に他ならず、したがってボンドの種類と関係が深いパラメータです。ただこの結合度を表す指標がJISでは定められていますが、各社でこの指標の基準は異なり、一律に比較することが出来ません。また、同じメーカーであっても、レジンのNとメタルのNとでは結合度合いは異なります。一般には、ボンドにフィラーなどを入れることで結合度を調整します。

>結合度の詳細について読む

粒度

粒度は、砥粒の大きさです。面粗さや切れ味、削り代に大きく影響する部分です。

>粒度の詳細について読む

集中度

砥粒の入っている量を表します。

>集中度の詳細について読む

台金の種類

砥石の部分である「砥層」を接着させている台座の部分です。加工機械や加工方法に大きく依存しますが、そのほとんどが回転して用いられるため、回転を前提にした形状をしています。また加工に使われる機械も種類がある程度決まっており、平面研削盤、円筒研削盤、精密研削盤、万能研削盤など使う機械にあったものを選択します。

>台金形状の詳細について読む

 

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