C1700、C1720(ベリリウム銅)の成分、物性|引張強さ、耐力、曲げ、硬度などの規格値

2011年1月18日更新

ばね用ベリリウム銅(C1700、C1720)は高性能ばね用として用いられるベリリウム銅で、耐食性や展延性に優れた材料です。ベリリウム銅は、銅合金の中で最高の強度を持つ材料で、析出硬化型の材料でもあります。

ばね用のほかにも、ベローやダイヤフラム、ヒューズクリップ、コネクタ、ソケット、マイクロスイッチ等に用いられます。時効硬化処理をすることで耐疲労性や導電性も向上します。C1700とC1720の違いは、ベリリウムの含有率でC1720のほうが多くなっています。この違いは、規格上、そのままの材料では違いが出てきませんが、時効硬化処理後にベリリウムの含有率の高いC1720のほうが引張強や硬度で高くなります。ベリリウム銅は時効硬化処理によって、伸銅品の中でも最も引張強さが高くなり、最高値は約1370N/mm2、硬度はHV400にもなります。

C1700の成分について

C1700(ばね用のベリリウム銅)の成分表
銅合金番号 化学成分(質量%)
Cu Pb Fe Sn Zn Be Mn Ni NiとCo合計 Ni、Co、Fe合計 Cu、Be、Ni、Co、Fe合計
C1700 - - - - - 1.60から1.79 - - 0.20以上 0.6以下 99.5以上

C1720の成分について

C1720(ばね用のベリリウム銅)の成分表
銅合金番号 化学成分(質量%)
Cu Pb Fe Sn Zn Be Mn Ni NiとCo合計 Ni、Co、Fe合計 Cu、Be、Ni、Co、Fe合計
C1720 - - - - - 1.80から2.00 - - 0.20以上 0.6以下 99.5以上

C1700、C1720の物性|引張強さ、伸び、曲げ、硬さ、結晶粒度、導電率

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