ポリビニルアルコール(PVAL)の物性と用途、特性について
ボパール、PVAとも言われます。熱可塑性樹脂のひとつで、耐熱温度は40〜80℃、酢酸ビニルモノマーを重合したポリ酢酸ビニルを鹸化して作られる樹脂材料です。
親水性が強く、水に溶ける樹脂という珍しい特長を持つ熱可塑性のプラスチックです。バインダーや接着剤としてもよく利用されてます。酸やアルカリに対しては溶解するか、軟化します。アルコールに対しても、低ケン化度(低鹸化度)のものは溶解します。耐油性はあります。水溶性のプラスチックですが、接着性や酸素バリア性、造膜性、耐薬品性に優れています。耐久性の強い被膜を得ることができるため、フィルムへも使われます。
主な用途としては、ビニロン繊維の原料、フィルム、紙加工剤、接着、塩ビ懸濁重合安定剤、自動車安全ガラス、界面活性剤、偏光フィルム、洗濯のり、バインダー各種など。研磨の世界では弾性のあるPVA砥石のボンド材(結合材)として使われています。
| 物理的性質 | 密度(g・cm^-3) | |
|---|---|---|
| 融点(℃) | 結晶性 | |
| 非晶性 | ||
| 透明度 | ||
| 吸水率(%)3mm、24h | ||
| 成形特性 | 成形温度範囲(℃) | |
| 成形圧力範囲(kgf・cm^-2) | ||
| 成形収縮率(%) | ||
| 機械的性質 | 引張強さ(kgf・mm^-2) | |
| 最大伸び率(%) | ||
| 圧縮強さ(破壊、降伏)(kgf・mm^-2) | ||
| 曲げ強さ(破壊、降伏)(kgf・mm^-2) | ||
| 引張弾性率(kgf・mm^-2) | ||
| 圧縮弾性率(kgf・mm^-2) | ||
| 曲げ弾性率(kgf・mm^-2) | ||
| アイゾット衝撃値(kgf・cm・cm^-1) | ||
| 硬度(硬さ) | ロックウェル | |
| ショア | ||
| 熱的性質 | 熱伝導率(10^-4cal・s^-1cm^-2)(K・cm^-1)^-1 | |
| 比熱(cal・K^-1g^-1) | ||
| 線熱膨張率(10^-5K^-1) | ||
| 熱変形温度(℃) 18.6kgf・cm^-2 4.6kgf・cm^-2 |
||
| 電気的性質 | 体積抵抗率(Ω・cm)(23℃、50%RH相対湿度) | |
| 絶縁強さ(短時間法)(3.18mm)/kV・mm-1 | ||
| 比誘電率(εγ) | 60Hz | |
| MHz | ||
| 誘電正接(tanδ) | 60Hz | |
| MHz | ||
| 化学的性質、耐薬品性 | 燃焼性、速度(mm・min-1) | |
| 日光の影響 | ||
| 弱酸の影響 | ||
| 強酸の影響 | ||
| 弱アルカリの影響 | ||
| 強アルカリの影響 | ||
| 有機溶剤の影響 | ||
>このページ「ポリビニルアルコール(PVAL)の物性と用途、特性について」の先頭へ
- 加工材料の性質と特徴(目次)へ戻る
- 「プラスチックの種類と用途、物性について」へ戻る