ポリブチレンテレフタレート(PBT樹脂)の物性と用途、特性について

2011年6月17日更新

熱可塑性のエンジニアリングプラスチックの一つで、耐熱温度は60〜140℃です。電気特性をはじめ、物性のバランスがよくとれたプラスチックと言われています。寸法安定性、熱安定性が良好なため、精密さが要求される部品にもよく使われています。耐酸性、耐アルカリ性などの耐薬品性も良好です。

難燃化も可能で、こうしたグレードが各種販売されています。用途は、電気部品、電子部品、自動車電装部品、OA機器を中心に部品として使われています。

ポリブチレンテレフタレート(PBT樹脂)の物性、特性
物理的性質 密度(g・cm^-3) 1.31から1.38
融点(℃) 結晶性 232から267
非晶性
透明度 不透明
吸水率(%)3mm、24h 0.08から0.09
成形特性 成形温度範囲(℃) 225から270
成形圧力範囲(kgf・cm^-2) 281から703
成形収縮率(%) 1.5から2.0
機械的性質 引張強さ(kgf・mm^-2) 5.7
最大伸び率(%) 50から300
圧縮強さ(破壊、降伏)(kgf・mm^-2) 6.0から10.1
曲げ強さ(破壊、降伏)(kgf・mm^-2) 8.4から11.7
引張弾性率(kgf・mm^-2)
圧縮弾性率(kgf・mm^-2) -
曲げ弾性率(kgf・mm^-2) 258から314
アイゾット衝撃値(kgf・cm・cm^-1) 4.3から5.4
硬度(硬さ) ロックウェル M67から78
ショア -
熱的性質 熱伝導率(10^-4cal・s^-1cm^-2)(K・cm^-1)^-1 4.2から6.9
比熱(cal・K^-1g^-1) 0.28から0.55
線熱膨張率(10^-5K^-1) 6.0から9.5
熱変形温度(℃)
18.6kgf・cm^-2
4.6kgf・cm^-2
50から85
電気的性質 体積抵抗率(Ω・cm)(23℃、50%RH相対湿度) 1015〜1016
絶縁強さ(短時間法)(3.18mm)/kV・mm-1 16.5から21.8
比誘電率(εγ 60Hz 3.2から3.3
MHz 3.1から3.28
誘電正接(tanδ) 60Hz
MHz 0.0022から0.03
化学的性質、耐薬品性 燃焼性、速度(mm・min-1 10.2
日光の影響 わずかに退色
弱酸の影響 抵抗
強酸の影響 酸化性酸に侵される
弱アルカリの影響 抵抗
強アルカリの影響 侵される
有機溶剤の影響 一般溶剤に不溶

>このページ「ポリブチレンテレフタレート(PBT樹脂)の物性と用途、特性について」の先頭へ

加工材料の性質と特徴(目次)へ戻る
「プラスチックの種類と用途、物性について」へ戻る

ポリブチレンテレフタレート(PBT樹脂)の物性と用途、特性についての関連記事とリンク

 

このサイトについて

研削・研磨に関わる情報を集め、提供しています。「専門的でわかりにくい」といわれる砥石の世界。わかりやすく役に立つ情報掲載を心がけています。砥石選びや研削研磨でお困りのときに役立てていただければ幸いです。toishi.uijin.com@管理人

ダイヤモンド砥石のリンク集

研磨や研削に関わりのあるリンクを集めています。研削・切削液、研削盤、砥石メーカー各社のサイトなど。関連分野で相互リンクご希望の方はお問い合わせください。

研磨、研削、砥石リンク集