ダイヤモンドワイヤーソー

2010年6月26日更新

縄のような線上のダイヤモンド工具の一つで、ダイヤモンド砥粒をふくむビーズ状の玉をワイヤー状にネックレスのようにつないであります。ワイヤーの長さは通常、相当なもので、採石場(山元)からの御影石や大理石の原石を切り取る際や橋や大きなコンクリートの構造物の切断破壊などにも使われます。石材用、コンクリート用などでも仕様がかなり異なります。

ダイヤモンドワイヤーソーは、プーリ駆動する動力機とセットで用いられ、加工中はこのプーリが高速回転して、ワイヤーの回転と共に大きな張力を発生させて、対象を切断します。ワイヤーソーとも呼ばれます。湿式、乾式ともにあり、石材用やコンクリート用に応じて、ビーズをつなぐ素材が変わってきます。価格は1メートルあたりの単価で示されることが多いです。土木建築や採石、採掘現場などでよく見られます。金属製のワイヤーに直接電着加工したタイプの工具もありますが、建造物の切断などの大面積のものにはあまり使われません。電着タイプは石英、ガラス、半導体結晶などの脆性のある材料の切断などにも使われます。

ダイヤモンドワイヤーソーはブレード状の工具に比べて、騒音が少なく、装置の機構が単純、水中切断可、持ち運びが容易、大きな切断対象や、イレギュラーな形状のものでも切断可能、などの特徴があります。過酷な環境下で使用されるため、精密用途のダイヤモンドホイール等とは比較にならないほど損耗は激しくなります。

なお、ワイヤーソーには電着ワイヤーソーや、比較的小型の加工に用いるものもあります。

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