湿式

2010年6月26日更新

加工時に水や研削液などの液体を加工対象にかけながら行う加工方法で、砥石や工具への負荷が軽減され、加工面の品質向上にもつながることからほとんどの現場で採用されています。ダイヤモンドホイールなどの回転工具の場合、加工中の研削点(砥石と加工物の接触点)は1000度を超え、この熱は、砥粒へのダメージのほか、加工対象の熱膨張に起因する形状変更、研削焼けの発生、残留応力を伴う加工変質層への影響など高温になると望ましくない現象の起きる確率が高くなります。

ただ作業現場の関係上、廃液処理に難点があったり、水そのものが使えなかったりすることも多く、水や研削液を一切使わない乾式の加工も多く採用されています。

研削油、研削液、クーラントと呼び方はいろいろとありますが、これら加工の際に使う液体の役割は、「潤滑性をあげる」「加工個所を冷やす」というのが最も大きなものです。他にも錆を防いだり、切り屑の付着を防いで目詰まりを防止するなどの効果もあります。粉塵が問題となるような加工でも湿式であれば、ある程度飛散を抑えることもできます。

砥石の切れ味や寿命を検討する際、機械条件や砥石仕様ばかりに目が行きがちですが、研削液を使っている場合、これらの種類、濃度、流量なども研削性能や面粗さに影響します。

ガラスであれば、水やソリュブル系の研削液、石材であれば水、金属系であればエマルジョン系やオイル系が多く使われます。

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