光沢度にJIS規格はありますか

2010年7月2日更新

JISによる光沢の定義は、「表面の選択的な方向特性によって、物体の明るい反射がその表面に写り込んで見える見え方」となっています。光沢度はこれを数値化したものです。

物体の表面の光沢度にかかわるJIS規格としては、鏡面光沢度-測定方法(JIS Z 8741-1997)があります。実際に対象の光沢を計測する場合は、出てきた数値だけでなく、使用した計測装置のメーカー名や型式もあわせて記載しておくことが望ましいとされます。

JIS規格における鏡面光沢度の基準では、「屈折率が可視波長範囲全域にわたって、一定値1.567であるガラス表面において、規定された入射角θでの鏡面光沢度を基準とし、この値を100%として表す」となっています。この前提となる基準がメーカーによって異なることがありますので、数字だけではなく使った装置メーカーまで記載しておくのが一般的です。また数値の丸め方についてはJIS Z 8401に規定があります。

他にも光沢度にかかわるJISの一例として、下記のものがあります。

  • JIS P 8142 紙及び板紙−75度鏡面光沢度の測定方法
  • JIS K 5101-5-3:2004 顔料試験方法―第5部:分散性の評価方法―第3節:光沢の変化による評価

【参考】JIS Z 8741-1997 鏡面光沢度−測定方法:用語定義

  • 鏡面反射:鏡の面での反射のように反射の法則に従う光の反射。
  • 拡散反射:鏡面反射を除いた拡散的な光の反射。
  • 鏡面反射率:鏡面反射において反射放射束(又は、反射光束)の、入射放射束(又は、入射光束)に対する比。
  • 鏡面光沢:主として鏡面反射光の強さによって定められる視知覚の属性。
  • 鏡面光沢度:鏡面光沢の度合いを測定して、数値で表したもの。
  • 受光角:受光系の光軸と試料面の法線とがなす角。
    

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