砥石の集中度を変えると、何が変わりますか。

2010年12月18日更新

「集中度」という表記のある砥石は、ほとんどの場合、工業用途のダイヤモンド砥石か、cBN砥石です。これはダイヤモンドホイールならば、砥粒であるダイヤモンドの量、cBN砥石ならばcBNの量を示す指標です。他の条件が同じならば、集中度を下げる、つまりダイヤの量を減らすと、一粒一粒のダイヤがより深くワークへ切り込みます。したがって、ガラスなどの滑りやすいワークでは効果を発揮します。標準はおおむね100とされ、このとき、砥石の25%がダイヤモンドということになります。一般には、切れ味を上げたいときには少し下げ、ライフを上げたいときには少し上げると言われますが、「切れ」については他の要素と複雑に関係しているため、この指標だけから結論付けることはできません。集中度の高い砥石でも切れ味が抜群というものもあります。

集中度は下げ過ぎれば、個々の砥粒への負荷が高くなりすぎて、切れる前に破砕を繰り返し、逆に切れなくなります。これは上げ過ぎでも同様で、150近くになると切れなくなり、損耗も激しくなります。特に硬い素材を加工するときには、集中度が足りないと損耗がかなり激しくなってきます。この辺りは加工対象となっているワークの性質によりけりと言えます。砥粒の量を減らすことで切り込みを深くして削り取っていくという考え方でいくのか、砥粒の量は多めにして、加工対象へ砥粒があたる回数を増やすという考え方でいくのか、この辺りは加工素材との相性を見極める必要があります。

 

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