スノーボード(スキー)のエッジ研磨について

2010年10月8日更新

ダイヤモンド砥石は、スノボーやスキーのエッジ研磨にも使われています。スノーボード等のサイドエッジは長く使用していると角が丸まってきますので、これを研磨することで、滑走面とエッジとが直交するような角度を維持します。エッジのチューンナップの状態がそのまま滑走に影響されると言われるほど重要な部位になりますので、腕が上がっていくにつれて多くのスキーヤー、スノーボーダーが気にするポイントでもあります。

このボードのサイドエッジと言われる部分は、金属でできており、かつ手動で研磨する必要がありますのでなるべく硬い砥粒のほうが効率的です。また先端部を直角にしていく加工になりますので、砥石側の形状が容易に崩れてしまったり、溝ができてしまうような軟らかいものは「削る」作業にはあまり向きません。この工程は現在のところ、ファイルと呼ばれるダイヤモンド砥粒の入った砥石やヤスリが使われます。このファイルとは本来ヤスリの意味を持つのですが、砥石という意味で使われる場合もあり、両者の区別が厳密についていないケースが多いです。

エッジ面を直角にするだけでなく、刃の面が限りなく滑らかなほうが滑走時の不要な抵抗を減らし、雪面への食いつきもよくなります。したがって、凸凹になってしまっている面がある程度なおってきたら、表面粗さを上げていく作業になります。こうした作業にはダイヤモンド砥石が向いています。研削盤など高速回転する場合には、金属加工にダイヤモンドを使うのは御法度ですが、刃物研ぎなど手作業の場合は高熱も発生しませんので、むしろ他の砥石に比べると短時間での作業ができます。

スノーボード等をエッジ研磨する際は、専用の台や万力などでボードを水平にしっかり固定し、霧吹きなどで水をかけながら研磨していきます。エッジは非常にシャープなものになっていきますので、刃物を加工しているのと同じと考えたほうがいいでしょう。厚手の手袋を付け、無理に力をかけないなど安全面には十分気をつける必要があります。なお、板の滑走面の金属部分は一般にはあまり研磨しません。この部分は研磨作業を間違えると板そのものがダメになってしまう可能性があるため、エッジ研磨と言った場合は、板の金属部位でも側面部分だけの研磨を意味します。もちろん、この部分を平坦に加工するためのジグや専用工具があれば、ぶれることなく研磨することが可能です。

金属を手動で砥ぐタイプの加工の多くは、原理や方法が共通していますので、スノーボード以外のエッジ研磨にも適用することができます。

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